集客力が高い整体院になるためのWeb集客のコツ

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厚生労働省の『平成30年衛生行政報告例の概況』によれば、マッサージ・指圧・鍼灸などを施術する整体院数は、2018年末現在3万8170カ所。柔道整復師が施術する接骨院数5万77カ所と比べると76%強に過ぎません。しかし整体院の場合は大都市圏に集中しているケースが多く、しかも接骨院と競合するケースも多いので競争が熾烈化。患者数が多い整体院と少ない整体院の二極化が顕著と言われています。ここでは患者数が少ない整体院が集客力を高めるコツを解説します。

患者数が少ない整体院の特徴

患者数が少なく、新規患者も増えない整体院には、次の共通した2つの特徴があると言われます。

専門性もターゲットも不明確

例えば腰痛に悩む患者は、腰痛を治癒してくれる整体院を頼ります。ところが専門性がない整体院は「腰痛、肩こり、頭痛、背骨の痛みに悩む方」と言った万屋的なアピールをしています。患者にすれば、こうした曖昧なアピールをしている整体院と「腰痛の原因の大半は○○です。当院の○○の施術で腰痛を治癒します」とアピールしている整体院を比べた場合、どちらの整体院を選ぶかは自明と言えます。

Webサイトのコンテンツが貧弱

現在の患者は整体院を探す際、まずGoogle検索で整体院のWebサイトにアクセスし、どんな施術をしてくれるのかを調べます。その結果、Webサイトには、 ・万屋的にどの患者にも当てはまる情報しかない整体院 ・腰痛なら腰痛の原因や腰痛を治癒する施術法を詳しく説明している整体院 があれば、患者はどちらの整体院を選ぶかも自明のことと言えるでしょう。
Webサイトのコンテンツが患者の情報ニーズに応えていない整体院は、この時点で新規患者獲得の機会を逸失しています。

集客策を練るポイント

整体院が新規患者の集客策を練る際は、次の事項がポイントになります。

(1)患者が施術を受ける目的

患者が施術を受ける目的は、体調不良や体の痛みとなっている原因を取り除き、元の元気な体を取り戻すことにあります。この目的達成手段にはマッサージ・指圧院、鍼灸院、接骨院など様々な選択肢があり、整体院はその1つにしかすぎません。したがって、患者は数ある選択肢の中から「なぜ整体院なのか」を考える必要があります。

(2)競合院との差別化

整体施術を受けたい患者から自院が選ばれるためには、競合院との違いが患者に明確に分かる差別化をする必要があります。
そのためには競合院の特徴、専門性、営業時間帯などを調査する必要があります。この競合調査をすることで自院商圏における患者のニーズも分析可能になります。そして差別化においては、例えば、

  • 専門性……競合院は何の施術が得意で自院は何の施術が得意なのか➡自院が得意な施術をアピール
  • 施術費……競合院の施術費が自院と同等レベル➡競合院の施術時間より1割長い、オプション施術が無料などの付加価値アピールで競合院との価格競争を回避
  • 営業時間帯……競合院との営業時間帯をずらす➡勤労者が多い地域なら夕方から夜にかけて来院できるよう営業時間は午後4時から10時まで、高齢者が多い地域なら営業時間は午前8時から午後3時までなど
  • 整体師の性別……自院の商圏には女性患者が多い➡「女性患者は女性整体師が施術」とアピールすることで女性患者の安心感を得る
(3)自院Webサイトのコンテンツ

患者から選ばれる整体院になるためには、自院Webサイトのコンテンツの差別化も重要です。この差別化の基本は患者の情報ニーズに的確に応えることです。そのためには、

  • 整体とマッサージ、鍼灸、接骨整復などとの違い
  • 整体のメリット
  • 自院の整体術の特徴

などを分かりやすく解説したコンテンツを公開することで、患者の安心感と信頼感が得られるでしょう。

費用対効果の高い集客法とそのポイント

整体院の集客には新聞折込みチラシ、ポスティング、フリーペーパーへの広告出稿、電柱広告など様々な方法があります。しかし現在において費用対効果の高い集客法は次の「Web集客」と言われています。

(1) Webサイト

患者の情報ニーズに的確に応え、しかもそれを視覚的に分かりやすく伝達できるWebサイトは、自院の知名度を上げ、患者に安心感と信頼感を与え、「施術を受けてみたい」と思ってもらえる集客法になります。

(2) Googleマイビジネス

Google マイビジネスとは、ローカルビジネス(地域密着で営業している実施設)の無料集客ツールです。Googleマイビジネスに登録すると、Google検索結果画面の上部やGoogleマップの上にローカルビジネス情報が表示されます。したがって整体院の場合は、Googleマイビジネスに自院情報を登録すると、自院商圏の見込み患者に認知されやすくなるので、自院Webサイトのアクセス数増加の可能性があります。
Googleマイビジネスへの登録は至って簡単です。
Googleマイビジネスのアカウントを取得した後、Googleマイビジネス登録画面からガイダンスに従って必要事項を入力するだけです。

(3)整体院情報ポータルサイトへの登録

整体院情報ポータルサイトとは、整体院の情報を1つにまとめたサイトのことです。基本的に整体院を探しているユーザしか閲覧しないサイトなので、このサイトも自院Webサイトのアクセス数増加の可能性があると言われています。

集客力が高いWebサイトの作り方

整体院の場合、集客力が高いWebサイトを作るには、次のコンテンツを揃え、中身を充実させる必要があります。

コンテンツ1:自院の特徴

患者が整体院のWebサイトを閲覧する目的は、「自分の症状を治癒してくれるのか、その実績があるのか」に尽きると言われています。
このため自院の特徴、すなわち自院が専門とする施術分野と施術の特徴、効果、実績などを分かりやすく説明する必要があります。

コンテンツ2:院長のメッセージ

Webサイトにアクセスした新規患者は、どんな経歴を持った人物がその整体院を経営しているのかを、整体院選びの基準の1つにしています。
このため、

  • この地域で整体院を開業した目的
  • 院長が整体師を志したきっかけや経験
  • どんな整体師を育成したのか
  • 整体院経営を通じてどんな地域貢献をしたいのか

などを、エピソードを交えて語ると良いでしょう。

コンテンツ3:整体師紹介

整体院でどんな整体師が施術してくれるのかは、新規患者にとっては不安要因の1つです。
この不安解消には、自院の整体師紹介が効果的です。具体的には整体師の顔写真の下に、当該整体師の一言メッセージとプロフィールを添えると良いでしょう。特に女性整体師の一言メッセージは、女性新規患者の不安解消に極めて効果的と言われています。

コンテンツ4:症状別施術の説明

症状別施術の説明は、新規患者に安心感と納得感を与える情報提供になります。新規患者の整体院選びの基準の1つにもなります。
さらにこのコンテンツは、Google検索結果の1ページ目に自院のWebサイトを表示させるSEO対策としても効果的です。患者が整体院を探す時、「症状+地域名」でGoogle検索結果をするケースが多いからです。

コンテンツ5:施術メニュー

施術メニューは、どこの整体院のWebサイトでも掲載されている定番コンテンツの1つですが、大半が「整体30分コース」、「整体1時間コース」といったレベルの情報しかありません。これでは新規患者にとって、「この時間でどんな施術をしてくれるのか」がまったく分かりません。
施術メニューと施術内容を一覧表化した「施術メニュー情報」を提供すれば、新規患者は「この整体院なら安心」と判断できるでしょう。

まとめ

整体院のWebサイトにアクセスし、コンテンツを閲覧するのは、何らかの症状に悩み、それを治癒してくれる整体院を探し求めている患者の行動の結果です。しかし、せっかく見つけたWebサイトのコンテンツが専門用語の羅列だと、その時点で患者はサイトから直帰してしまいます。自分が欲しい情報がないサイトも直帰してしまいます。
したがってWeb集客においては、専門用語は最低限必要な場合だけ使用し、患者に分かりやすく、読みやすいコンテンツ作成が必須要件と言えます。それが数ある選択肢から自院を選んだ患者の情報ニーズを満させる最大の仕組みと言えます。