ECサイトに限らず、実店舗を経営している方にとってもリピーターはとても重要です。ちなみにリピーターは常連客とよく似たイメージですが、厳密には分けて考えられることがよくあります。今回は、中でもECサイトにとって効果の高いリピーター獲得のメリットや獲得方法についてご紹介いたします。

リピーター獲得がどうして重要なの？

ECサイトを運営する上で、商品を購入してくれるお客さんをいくつかに種類分けすることができます。まずは、WEB広告や口コミ等でECサイトに訪れて商品を購入してくれた新規のお客さんです。さらには、キャンペーンや流行などで購入してくれたお客さん。そして、今回ご紹介したい2回以上購入してくれているリピーターです。
いずれのお客さんもECサイトを運営する上では、大切なお客さんであることは間違いありません。しかしながら、あえてその中から注目したいのはリピーターです。ここではそんなリピーターの重要性、あるいはリピーターを獲得するメリットについてご紹介いたします。

集客のためのコストが抑えられる

ECサイトを運営する上でまず重要な要となるのは、自社のホームページにできるだけ多くのお客さんを呼び込むことです。何せ数多くのECサイトがあるし、同じような商品を販売しているサイトもあります。そんな中、自社のホームページにお客さんを呼び込むことは容易ではありません。
そのためには、WEB広告で商品の宣伝をする必要があります。あるいはSNS等を使って、宣伝するという方法もあります。その他にも、テレビやラジオ・新聞・雑誌などで、従来通りの宣伝をするという方法もあります。
こうした様々な努力をしない限りにおいて、自社のホームページにお客さんを呼び込むことは不可能です。そうした努力をした結果、ようやくお客さんを呼び込むことができます。その後商品を購入してもらうのですが、購入するお客さんには新規のお客さんやキャンペーンで購入してくれるお客さんなどいろんな方がおられます。
中でもリピーターは、自社の商品が気に入ったから再度購入してくれるお客さんなので２回、３回と購入して常連となってくれる可能性があります。その上、新規のお客さんやキャンペーン等で商品を購入してくれたお客さんとは違って、宣伝に費やした費用やキャンペーンによる値引きで売り上げから差し引かれる経費等も発生しません。
つまりはリピーターを獲得すればするほど、集客のためのコストが抑えられるということができます。そうした集客のためのコストについてネットで調べると、新規集客やキャンペーンによる集客というのは、リピーターに比べると５倍ほどの集客コストがかかるといわれています。確かにテレビなどで毎回大手企業が芸能人を起用して宣伝していますが、芸能人に対して年間数千万円の契約金を支払っているという話をよく耳にします。もちろんそうした芸能人だけでなく、テレビ局自体にも莫大な宣伝費用を支払っているに違いありません。

売上が安定する

その他に考えられるメリットとしては、リピーターを獲得することで売上が安定します。何せ新規のお客さんとかキャンペーンのお客さんというのは、その後自社の商品を気に入ってリピーターになるかどうかは分かりません。
せっかく宣伝費用やキャンペーン費用を費やしても、リピーターとならなければその後の売上が安定するはずがありません。またリピーターというのは、自社の商品が気に入ったから２度目以降も購入してくれるのです。
もちろんそうなると、リピーターになったお客さんが友達に自社の商品を薦めてくれるという展開もあり得ない話ではありません。とりわけ友達同士なら、「私こんな商品を買ったんだけど、とても気に入っているの」とついつい世間話の中で話してしまうことがよくあります。
その結果、宣伝費用を支払ってなくても新規のお客さんが次第に増えていくという展開になる可能性すらあります。とりわけ近頃では、SNSでお気に入りの商品を写真に撮影して投稿するというのが流行っています。そのため友達でなくても、SNSで自社の商品を知った！という新規のお客さんすら出てくるケースも考えられます。

リピーターを獲得するためにはどうしたらよいのか？

リピーターを獲得することの重要性やメリットについては、すでに申し上げた通りです。ここでは、リピーターを獲得するためにはどうすべきか？といった獲得のための効果的な方法についてご紹介いたします。

ECサイトで効果的なリピーター獲得方法

新規のお客さんには、ランディングページ等を設けながら自社の宣伝をしながら購入に結び付ける施策が必要です。すでに購入したお客さんの口コミページを掲載するというのもいいでしょうね。一方リピーターの場合には、すでに先回自社の商品を購入して気に入ってくれたお客さんなので、あらためて商品の良さを宣伝する必要はありません。
そうした理由から、ホームページを新規用と再購入用とにページを分けるという方法もよろしいかと思います。あるいは「会員用のマイページ」を設けることで、再購入の方にはポイントを付加したり、新たに別の新商品を宣伝するバナーを設けるなど売上アップにつながるような工夫が必要です。
そしてリピーターの誕生日セールや誕生日クーポンなど、リピーター用の特典を設けるというのもよろしいでしょうね。ただし商品の値引きを優先してしまうと、商品そのものの魅力や価値で購入するというお客さんの動機が薄れてしまうのでその点は注意が必要です。
その他にも、ユーザーが利用しやすい見やすいホームページ作りを心掛けるのも大切です。何せ「カゴ落ち」と呼ばれる問題が、ECサイトにはよくあります。せっかく商品を購入しようと思いカートに入れても、その後入力しづらいとか送料が高いといった理由から購入に至らないお客さんが多いのも事実です。そうした点もECサイトを運営する上では、注意や工夫・努力が必要です。

リピーター獲得が難しいのは？

ECサイトを運営する上で、リピーターの獲得が重要であると理解している方は多いと思います。ところが実際に運営してみると、リピーター獲得がうまくいかないというケースもよくあります。もちろんそうなると、せっかくWEB広告やキャンペーンに経費を費やしても、新規顧客を獲得するだけで売上の安定にはつながりません。
従ってもしリピーターの獲得が難しいという場合には、自社の商品やサービスに満足していないお客さんが多いからに他なりません。やはりせっかく商品を購入しても、満足できなければ２度、３度と購入するには至りません。
そういう場合には、顧客や市場のニーズに即した商品やサービスというものを再度考案すべきです。あるいは、すでに購入したお客さんから商品やサービスの感想や意見を伺うことも大切です。そもそもどうして自社の商品やサービスを購入したのか？そのあたりまで深堀してみることも大切です。
そうした所までさかのぼった上で、どうして２度、３度と再購入に至らなかったのか？その点も調べなおすことも大切です。やはり必要な商品や魅力のある商品は購入するけれど、要らない商品を購入するお客さんはまずいませんからね。
その他にもグーグル社が無料で提供しているGoogle Analyticsというサイト解析ツールで、自社のホームページに訪れたお客さんの動きを調べるということも大切です。やはり数多くのECサイトがある中で、自社のホームページを訪問してくれたということ自体が有り難いことなのです。
そんなお客さんが、自社のホームページを訪問後どうして商品購入に至らなかったのか？どの部分でサイトを離脱したのか？等を調べなおすことも商品を開発する上では大切なことです。

まとめ

ECサイトを運営する上で、リピーターを獲得することのメリットや重要性、そして獲得するための効果的な方法についてご紹介しました。今回ご紹介したことを参考にしながら、売上の安定に貢献してくれるリピーターの獲得に励んでいただきたいと思います。