1兆2000億円。この数字が何を表しているかわかるでしょうか?
これは日本のインターネット広告媒体費を表しています。日本ではこれだけのお金がインターネットで広告を運用するために使用されているのです。その中でも約8割は「リスティング広告」が占めています。
「リスティング広告」、最近よく聞くようにはなったけど、まだしっかりと理解できていない人も多いのではないでしょうか?この記事では「リスティング広告とは何か」から、「運用を成功させるために大事なポイント5つ」までお届けします。
この際にしっかりと理解して、運用を成功に導きましょう。
リスティング広告とは
リスティング広告とは、WEB上で集客を行うためのマーケティング手法の一つです。ユーザーが検索したワードに連動をして広告が表示されます。リスティング広告には「検索連動型広告」と「コンテンツ連動型広告」の2つの種類があります。
また、費用の発生の仕方にも「インプレッション方式」と「クリック課金方式」の二種類があります。
「インプレッション方式」とは、広告がサイト内にて表示された回数に基づいて費用が発生する方式です。
一方「クリック課金方式」は、表示されている広告をクリックした際に費用が発生する方式です。そのため検索結果、サイトに表示されるだけでは費用は発生しません。
検索連動型広告
「検索連動型広告」ではユーザーが検索したワードに基づいて、検索結果のページ上層部文に広告が表示されます。
コンテンツ連動型広告
「コンテンツ連動型広告」は、WEBページのコンテンツの内容と連動して関連性の高い広告を表示します。
Googleのアドセンス広告が代表的な例です。
リスティング広告はするべきなの?
リスティング広告がどのようなものなのか理解はできたけど、実際にリスティング広告をする必要があるのか、またするべきなのかわからないと思います。そこでここからは、するべきかしないべきかを判断する一つの材料として、リスティング広告に向いている商品、向いていな商品について見ていきます。
向いている商品・サービス
まずは向いている商品の特徴である「優位性がある」「地域密着型」の2つについて見ていきましょう。
明らかに競合他社と比べ優位性がある
リスティング広告に向いている商品・サービスの一つ目の特徴が「優位性がある」です。あなたと同じような商品・サービスを提供している競合他社よりも優位性がある場合、リスティング広告によって、あなたの商品を認知させることができます。さらに他の類似商品よりも優れているため、購買に繋がりやすいです。
地域密着型
向いている商品の特徴二つ目が「地域密着型商品・サービス」です。リスティング広告では特定の地域に絞って広告を表示させることができます。介護士施設、リフォームなどサービス対応区域が限定されている業種は「〇〇 地域名」で検索されることほとんどで、アクティブユーザーであることが多く、コンバージョンに繋がりやすいです。
向いていない商品・サービス
ここからは、リスティング広告にあまり向いていない商品の特徴「差別化が難しい」「利益が小さい」「ニーズ型」の3つについてそれぞれを紹介します。
差別化が難しい
一つ目は「差別化が難しい」です。水が代表的な例です。差別が難しい商品やサービスは競合他社でも似たような商品が提供されているため、コンバージョンまで繋げるのが困難になってしまいます。
利益が小さい、リピートに繋げにくい
二つ目の特徴が「利益が小さい」です。利益が小さい商品やサービスもリスティング広告には向いていません。リスティング広告のコンバージョン率(購入率)は1%前後と言われています。そのため、利益が小さく、リピートが見込めない商品であれば費用対効果として合わなくなってしまうのです。
利益が小さくてもリピートが定期的に見込めるのであれば、挑戦してみてもいいかもしれません。
ニーズ型
三つ目の特徴が「ニーズ型」です。食品、水、服などの生活に必要なものは特定の「これ」が欲しいというものがなければ、他のもので代替可能なため、購買まで至らせることが困難です。
リスティング広告の運用を成功させるための5つのポイント
実際にリスティング広告を運用する際に、失敗しないために必要な5つのポイントがあります。「運用目的の明確化」「ペルソナの理解」「キーワド選定」「商品の差別化」「ABテスト」です。それぞれ詳しく説明します。
運用目的を明確化
運用する目的をはっきりと明確にしなければ、効果を出すことは難しいです。「商品の認知」「購買」「ブランドの認知」など、リスティング広告を行う目的も様々です。目的により、運用の方法、見せ方も大きく変わりますので、まず目的を明確にする必要があります。
ペルソナ(ターゲット層)の理解
広告を運用する際、運用する目的を明確にするのと同じくらい大切なのがペルソナ(ターゲット)を知り、理解することです。
20代男性、30代女性、30代女性(主婦)など、ターゲットが異なれば、運用の方法も大きく変わります。ターゲット層に沿った文章、色使い、配置があり、それらを理解することでより訴求できるようになり、コンバージョンにもつながりやすくなるのです。
キーワード選定
リスティング広告を運用する際に必ず「キーワード」を設定する必要があります。どのように設定をするかによって効果も大きく変わってきます。「リスティング広告」のように大きすぎるキーワードの場合、競合他社が多くなり、比例して広告の単価も上がります。
一方、キーワードが小さい場合は競合他社が減り、単価もやすくなりますが、そもそもそのキーワードで検索をする人の数が少なく、表示されにくくなってしまうのです。その結果としてリスティングの効果が現れづらくなってしまいます。
また、キーワードを設定する際に「対象外キーワード」も一緒に設定をすることで意図していないキーワードでの広告表示を回避でき、無駄に費用を払わなくてよくなります。
他社商品との差別化
広告を掲載する際、他者商品・サービスとの差別化を行なっていなければ効果が薄れてしまいます。似たような商品が既に市場に出回っている場合にはしっかりと「あなたの商品がいかに優れているか」を訴求することが大切です。
商品自体の差別化ができれば、優位性を広告のタイトルや広告文でしっかりと打ち出しましょう。
ABテスト
最後のポイントが「ABテスト」です。ABテストでは、同じ商品・サービスを紹介する広告を2種類用意して、どちらも同時に、同期間運用をします。一定期間運用した後に集計を行い、どちらが優れているか判断するテストです。広告を運用し続ける間、収益が最大となるように常にABテストを行うのがいいでしょう。
まとめ
リスティング広告を運用することで、収益アップを見込むことができます。しかし、リスティング広告に向いている商品や向いていない商品があり、運用の仕方次第では失敗に終わってしまうこともあるのです。
上手に運用をするためにも「運用する目的の明確化」「ペルソナの理解」「キーワード選定」「他社商品との差別化」「ABテスト」の5つのポイントが大事になってきます。広告を出稿して終了ではなく、そこからの改善の継続が重要です。
実際に運用をする際には戦略や準備をしっかり行う必要がありますが、リスティング広告は比較的低予算から始めることができるので、「とりあえずやってみる」のもおすすめです。そこから改善を加えることでしっかりと結果を出すことができるでしょう。