チャットボットのメリット・デメリットとは?

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最近、通販サイトで商品について詳しく調べようとした際に、自動返信プログラムが起動することがよくあります。例えばサイト側からチャット形式で、何か分からないことがありますか?というように問いかけてきます。 こうしたチャット形式の自動返信プログラムを「チャットボット」といいます。ここではそんなチャットボットについて、果たしてどんな物なのか、あるいはそのメリットやデメリットについてご紹介します。

チャットボットの種類や仕組み

冒頭でご紹介したようなチャットボットは、サイト側のオペレーターがこちらの問いかけに対して、パソコンのキーボードを打ちながら返信してくれているワケではありません。そのため24時間応対が可能という点では大変便利です。ちなみにこうしたチャットボットには、人工知能を搭載したAIチャットボットとそうでないチャットボットとがあります。ここではそんなチャットボットの種類や仕組みについて詳しくご紹介いたします。

AIチャットボット

チャットボットにもいくつかの種類があります。大きく分けると、すでにご紹介したようなAIチャットボットとそうでないチャットボットとに分かれます。
そこでまずは、AIチャットボットについてご紹介します。
このAIとは、「Artificial Intelligence」の頭文字を取ったもので、人工知能という意味合いになります。
もちろんそんなことは、この場でわざわざ説明しなくてもすでに知っているという方も多いかもしれませんね。
確かにそうした人工知能を搭載したシステムというのは、人間の頭脳をはるかに超えた計算や記憶が可能なので実社会には大いに役立に違いありません。
例えばAI技術を活用した一例をご紹介すると、AI技術を搭載した魚群探知機の紹介を以前テレビで見たことがあります。
その魚群探知機は、一流の漁師のこれまでの経験やどこでどんな魚が捕れたといった日記をすべて学習させたものだというのです。
ですからその魚群探知機を搭載した船で漁に出ると、新米漁師でも一流の漁師なみに漁が出来てしまうらしいのです。
このようにAI技術を利用すると、膨大なデーターを記憶させることができるし、そのデーターを元に応用解析が簡単に出来てしまうのです。
そのため今回ご紹介したいAIチャットボットの場合においても、ユーザーが質問しそうな内容やその質問に対する答え方などを大量に記憶させておくことで、ユーザーから質問された内容に対して的確な返答をすることができるのです。

ルースベース(シナリオ)型チャットボット

ルースベース(シナリオ)型チャットボットは、チャットボットのほうでいくつかの選択肢を提示して、その提示に対してユーザーが該当する項目や答えを選ぶという形式です。
しかもそうした問答を繰り返すことで、最終的な答えや判断を導き出すという仕組みになっています。
そのためサイト側でもある意味想定範囲内において、質問と回答を設定しておく必要があります。
言い換えれば、想定範囲を超える質問に対しては返答が出来ないということになります。
あるいはAIチャットボットほど広範囲での質問内容には、答えられないということが言えます。
その代わり例えば飲食店などでは、その程度で十分です。
何せ飲食店では、ある程度メニューが決まってますからね。
あくまでそのメニューの範囲内での注文に限定されますのでね。
ですから大手飲食チェーン店の場合、ほとんどがこのシステムを利用しています。
まずはお店のテーブルに着席すると、タブレットが置いてありそのタブレットを使って料理のコースやメニュー・トッピング等を選択できるようになっています。
それこそ大衆食堂やラーメン店のように、店員さんがいちいちメニューを聞きにくることもありません。
ただし大手飲食店チェーンのこうしたタブレットで料理を注文するシステムは、ルースベース(シナリオ)型チャットボットをさらに進化させた進化型だと言えます。
なぜならあえてどのメニューにしますか?といったチャット形式の問いかけは無用です。
お店にある何らかのメニューを注文したいからこのお店に来たワケですので、最初から様々なメニューやコースの案内や写真が出てきてそこから選ぶ形式になっています。

チャットボットのメリット・デメリット

すでにご紹介したようなチャットボットを導入すると、様々なメリットやデメリットが発生します。
例えば想定できるメリットといえば、ユーザーからの問い合わせに対応するオペレーターが不要となります。もちろんそうなると、1人当たり1万円の人件費が発生していたとすれば、それらが無料になります。あるいはオペレーターがコンピューターになるので、24時間365日応対可能となります。一方デメリットですが、そうしたコンピューターシステムを導入するための初期投資費用が発生します。ここではそうしたチャットボットの種類に応じて発生するメリットとデメリットについてご紹介します。

AIチャットボットのメリット・デメリット

まずはAIチャットボットのメリットですが、ユーザーからの複雑な質問にも応対できるようになります。
おまけにユーザーとの自然でユニークな応対もできるようになります。
あるいはオペレーターによって、コミュニケーション能力や商品知識に多少のバラツキがあります。
そうした従来からのオペレーターシステムのデメリットを全てカバーしてくれます。
そのため他社との差別化を図りたいという企業には好まれているシステムだといえます。
ただしそんなAIチャットボットにもいくつかのデメリットがあるのも確かです。
例えばAIチャットボットは人工知能を装備しているとはいっても、応対の精度を上げるためには膨大なデーターが必要です。
ですので膨大なデーターが蓄積されていない状態だと、その機能を十分に発揮することができません。
また悩みを抱えたユーザーの悩みを聞いてあげ、それにうまく受け答えをするというアクションが必要な企業の場合、例え人工知能を搭載したAIチャットボットでも不向きかもしれませんね。
それから最も気になる導入費用ですが、初期契約の際には30万円~150万円、そして月額費用は2万円~50万円程見積もっておく必要があります。
とはいえ、それでオペレーターが2人~5人減れば、その労務費で十分賄うことは可能です。

ルースベース(シナリオ)型チャットボットのメリット・デメリット

ルースベース(シナリオ)型チャットボットは、AIチャットボットに比べると、その機能の面では劣るかもしれません。
しかしながら、その程度のチャット機能で十分という企業であれば、十分検討する余地があるのではないでしょうか。
またメリットの面でもいくつか挙げることができます。
例えばAIチャットボットに比べると、月額1万円程度から導入出来るシステムもあるので費用を大幅に抑えることができます。
それにあらかじめ様々なデーターを蓄積する必要もないので、導入が決まってから実際に導入に至るまでの期間もかなり短く出来ます。
ただし、あらかじめ質疑応答のシナリオは考えておく必要があります。
一方デメリットですが、質問数や種類が多い場合には、ルースベース(シナリオ)型チャットボットは向いてないかもしれませんね。
もちろんその場合には、AIチャットボットの導入を検討する必要があります。
その代わり、例えそんな場合でもオペレーターに繋ぐという対応の仕方でも十分賄うことは可能です。

まとめ

近年様々な企業に利用されるようになったチャットボットシステムについてご紹介しました。
また今回紹介しませんでしたが、AIチャットボットとルースベース(シナリオ)型チャットボットとを組み合わせた「ハイブリッド型チャットボット」というシステムもあります。いずれにしてもオペレーターが全て対応していた面をこうしたチャットボットシステムを導入すれば、企業側のメリットは莫大なものとなるのは確かです。